借金デビュー
自分の家は特別貧しいわけでもなく、そこそこ裕福だった。今でもある程度裕福だなという実感はある。そんな自分がなんで消費者金融から金を借りたのか、きっけかを書いてみようと思う。
きっかけは大学時代の一人暮らしだ。
大学時代、親の元を離れてみたくなり急に家を飛び出した。大学は実家から通える距離であったがどうしてもでたくなった。
理由はあんまり無い。強いていうなら「でたくなった」くらいである。
というのも少し家族にうんざりしだしたのかもしれない。更年期の母親に少し鬱っぽい父親、反抗期全開の弟。なんとなく嫌になったのdらる。
奨学金が月々自分の口座に入るので、「奨学金で暮らす」と親に言い残して勝手に家を決めて契約して出て行った。
家具類は先輩から譲り受けたり、実家からこっそり持って行ったりでなんとかなった。
始めはコンビニでバイトをしてなんとか過ごしていたが、正直途中から厳しくなってきた。バイトをする時間がどんどんサークルで遊ぶ時間になり、バイトのシフトが減って行った。
当然そうなるとお金が入らない。気付けばコンビニの廃棄だけで生活したり、近所の畑に忍び込んでキャベツとかを食べていた。
だがそんな生活も長く続かなくて家賃を滞納するようになった。実家には連絡が行かなかったのが幸いだが、大家さんに「来月までにちゃんと払って貰わないと出て行ってもらう。」と宣告された。
滞納額は15万くらいだったと思う。当然畑泥棒をするような大学生にそんな金は無かった。親にバレるときっと家に戻される。どうしよう。先輩から借りるか。服を売るか。もういっそのことゲイバーで働くか。色んなことを考えた。
色々考えていたときに、急にミナミの帝王を思い出した。
「そうだ、アコムかどっかで借りよう。」
なぜかそういう結論になった。すぐにホームページを開いてみたら即日融資という文字を見つけたので、すぐに申し込むことにした。近所の無人契約機を調べてすぐに向かった。
手続きは簡単で学生証、保険証だけで契約できた。その日は20万まで融資できるということだった。20万借りて月々1万づつ返していく。なんだすぐに返せそうだと思った。
すぐにATMから20万降ろして大家さんに払いに行った。15万残して残りは5万。
これを戻せばいいのに自分は舞い上がってしまった。気付けばネットで欲しかった機材を注文していた。浮かれていた。
どうせすぐに返せる。そんな気持ちだけが残っていた。
これが自分の借金の始まりであった。